平均年齢 68歳 !! シルバーパワー炸裂の「小川の庄」
表紙は信州りんご「秋映(あきばえ)」。「千秋」と「つがる」を交配し 1993年に登録された 比較的 新しい品種です。秋の夕焼けよりも深い真紅、芳醇な甘みに適度な酸味が残る りんごらしい味が人気を呼んでいます。化学肥料や除草剤を使わず豊かな土壌作りにこだわった大塚果樹園(長野県飯綱町)の選りすぐりを お届けします。
P.2~3は 長野県小川村の生産団体「小川の庄」の商品を掲載。
という訳で きりんと10月1回号は信州特集号。
小川村は長野県北部に位置する 人口 3千人の村です。
主力産業の養蚕が輸入繭に押され斜陽化した折、村おこしの救世主となったのが「おやき」。小麦やそば粉の生地で野菜や山菜を包み焼き上げた信州の郷土料理です。
山岳県・長野は傾斜地が多く水田での稲作がままならなかったため 昔から おにぎり代わりにおやきが食べられてきました。具材によってバリエーション豊富なおやきですが、野沢菜漬の古漬を味噌炒めにしたあんを包んだものが人気が高く 特にオススメです。
昭和61年 おやきを全国に発信しようと「株式会社 小川の庄」が設立されました。
「小川の庄」の従業員の平均年齢は 68歳(!!)、なんと 新入社員の採用条件が60歳以上とのこと。
おじいちゃん・おばあちゃんが自宅近く働けるよう 「おやき村」「農園村」「山菜村」「野菜村」の4つの工房を村内に分散して設け サステナビリティを保ちながらシルバーパワーを事業に活用しています。
そのため 「小川の庄」には定年がありません。
お年寄りが自分のペースで好きなだけ働ける職場です。
「小川の庄」の現在の年商は 8億円。従業員数は70人余り。
おやきが 全国区の人気商品に育ったため、まだまだ 人手は不足しています。
外に働きに出た若者も Uターンが可能になりました。
「フランスの最も美しい村」運動にならいNPO法人「日本で最も美しい村」連合が2005年に設立され、村の景観、文化を守りながら地域が経済的に自立していくことをサポートしています。
現在 小川村をはじめ 日本各地の53の村が登録されています。
小川村は 「日本で最も美しい村」の理想的なモデルケースといえるでしょう。